2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

無意味な作為について

例えば他者との関係において、相手の好みが漠然と理解できたが、自分はどうもそこ好みから外れると認識したとする。ここで「自分を偽る」ことで相手との関係を維持しようと考えるのはさほど不自然ではない。しかし実際のところ、無理をして関係を維持するよ…

女性性とか嘲笑とか思考の円滑さとか

例えば目立つ人間がいたとして、その人間に興味を持つか嘲笑するかは、先天的な要素である程度決まると思う。対象そのものへの関心が持続すれば「興味を持つ」ことになるんだろうし、対象に注意は向けるものの、すでにある価値基準で評価を下そうとする場合…

「注意の対象から一定量の面白さを引き出さないと満足できない」という性質

twitterより。人間って注意の対象から一定量の「面白さ」を引き出そうとする面がありますよね。注意の対象が「他人」の場合、その人が面白い話をしたり、一緒に面白いことができればそれで満足なんだけど、それができないとその人をからかうとかバカにすると…

負荷を一定にするという思考の原理

一般に世の中の「報酬」は、価値が大きければ入手時の負荷も大きいし、価値が小さければ負荷も小さいので、求める報酬に応じて負荷を選択しているという解釈も可能だが。実際は必ずしもそういった合理的思考ではなく、精神的負荷を数秒のオーダーから数日の…

恩を売るとはどういうことか

「恩を売る」とは具体的にどのような戦略か?契約を伴わず、金銭・物品に換算できない「行為」にも金銭と同様な貸借関係が生じる、と捉えれば単純ではあるのだが。 人間が他人に「恩を売る」のは、相手が貸借関係として認識することを期待しているのではなく…

ADHD傾向のある学生のための勉強法

複数の作業を同時に進めるべし例えば最終的な目標までにやるべきことが複数ある場合、一つ一つ片付けるのではなく、一斉に手をつけて同時並行で進めていく。そうすることによって、一つの作業に集中できる時間が短くても、対象となる作業を転換することで集…

関心の対象の推移

例えばある未知の問題を解決すると、別の問題が浮かぶ場合がある。この過程は半ば不可逆で、一度解決してしまった問題に再び関心を抱くのは困難だし、最初の問題をすっ飛ばして別の問題を想起することも困難である。このような関心の推移はどのようにして起…

欲求の解消と俯瞰

マズローによれば、低次の欲求が充足されて初めて高次の欲求が生じるそうな。かなり大雑把な話だが、経験的にそう間違っていないことは分かる。 基本的に明確な欲求が存在していれば、脳のキャパシティはそれを充足するのに大部分が割かれるのだろう。強い欲…

固執によってストレスが生じる機構

基本的に固執→矛盾する刺激→ストレスという流れだと思うのだけど、もう少しその流れを詳細に検討してみたい。 例えばある教員が「自分のクラスの子は全員が自分を慕っている」という信念を固持しているとする。この信念が維持されるためには、「自分のクラス…

離れると良いことしか覚えていない理由

他者との関係では良いことも悪いこともあるわけだが、しばらく離れていると良いことだけが思い出されるようになる。これは何故か? そもそも「良い印象」と「悪い印象」についてまず定義する必要があるか。 基本的に「嫌悪の対象」や「ストレス」は単独で存…

注意の欠陥と関心の集中

ADHDは「注意欠陥多動性障害」の略だが、ADHD傾向のある天才も世の中にはおり、長期的に「一つのことに集中できない」というわけではないようだ。ADHDはDAT阻害剤で症状が改善されることもあり、報酬系の不全が症状の一因ではあるのだろう。「DAレベルがかな…

不正を告発すべきか否か

「不正を告発すべきか否か」には様々な要因が絡む。とりあえずあからさまに法的にアウトなケースは除外する。法的にグレーで、組織の倫理的にもマズイだろうという場合に、相手(同僚なり上司なり)の問題を本人もしくはさらに上の人間に伝えるべきかどうか…

学者の分かりやすさと素人の分かりやすさ

学者の分かりやすさと素人の分かりやすさはしばしば異なるなと思うので。その差異について知っておけば、学者が素人に伝えるときに有益ではないかと。 一般論具体例学者は概して一般論を好む。この場合の「一般論」は「普通の意見」という意味ではなくて、「…

規範の受容に伴う行動の変化

例えば対人関係において「他人の悪口を言ってはならない」という規範を(親などから)教えられたとする。まぁそれを守ることでよい友人が増えてハッピーということもあるんだが。 さほど友人の増加には寄与せず、また今までそういう話をして満足感を得ていた…

選択肢の数と不合理な信仰

基本的に選択肢が限られているほど、数少ない選択肢の一つを無批判に信じる危険性は高まるよね、という話。当たり前っちゃ当たり前なんだけど。 ただあらゆる状況で「選択肢の少なさ」が「不合理な信仰」に繋がるかというとそうでもなくて、欲求の充足に重要…

固執と別世界の渇望

単純に考えると物事に固執する傾向が強いほど、特定の分野のみに留まりそうなものだが、固執する傾向が別世界への渇望を生むこともある。おそらく、様々なものに固執しているため、現在いる世界の中で行動を起こすと、固執している何かを失ってしまいそうで…

心の広さについて

自分の過去を振り返るに、「他人の身勝手な行動を許容する」ことだと思ってたフシがある。それは「自分の見解を押し付けない」という意味では「心の広さ」かもしれないが、本来「心の広さ」とは相手の行動の意図を理解し、それに共感することではないか? 例…

実感を伴わない損失の評価について

例えば資産の家に生まれたとして、親が「勉強に必要な資金ならいくらでも出す」という方針だったとする。その場合、子供は様々な勉強法(学校、教材等)を選べるわけだが、判断にミスが生じた場合でも何ら痛みを伴わないことになる。もしそれが自分で稼いだ…

本質でない部分の価値をゼロと見積もれなければ正しい判断などできない

例えば特定の商品を買うかどうかの判断に関して、販売員の容姿やプレゼンの巧みさは何の役にも立たない。商品の価値と無関係の要素を購入の判断に生かそうとすれば、しばしば誤った判断を行ってしまうが、実際のところ「無関係の要素」を確実に排除できる人…

作為と「本質」

例えば「化粧」は一種の作為であって、それによって美しくなったとしても本来の容貌が変化するわけではない。化粧によって周囲からの評価を高めた場合、その評価を維持するには常に化粧を施す必要がある。「評価の維持」に固執する場合には毎回の作為を必要…

自慢話をする理由とは?

人間は誰しも自慢話が好きである。しかし自慢話をすれば他人は嫌がるので、コミュニケーションの方法としてはほとんどメリットがない。にも関わらず自慢話をしたがるのは何故か?

報酬感とか思考の流動性とか威厳とか

「報酬感」は長期的には行動の強化に繋がるが、短期的には注意を対象から逸らす働きがあると思う。例えば、全く隙のない人間がいたとする。別にその人間と戦うわけではないが、どことなく威圧感のある人物で緊張を強いる感じ。そういう人間は一切の「報酬感…

視野の狭さと信仰

当たり前の話だが、視野が狭いというか、頭に浮かぶ選択肢が少ないほど、既存の選択肢の正しさを信じるのは容易である。何か不利な事実が突きつけられない限り、永遠に既存の選択の正しさを信じ続ける場合もある。

適切な視野の広さについて

与えられた課題を迅速にこなすためにはある程度視野が狭い方が都合がいいし、常に「広ければいい」というものではない。ただ自分自身で課題を設定する際にはある程度の広さが不可欠だし、また広い視野での相応の時間での試行錯誤が求められる。

思考のPDCAサイクル

Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)のことね。計画→実行に関しては誰でも行うと思うのだが、→評価→改善までなかなか繋がらないので、それに必要なことは何かなと。集中力がありすぎると次の過程になかなか移行できず上手く回らない気がする…

確実さに対する選好

〈関連エントリ〉思考の回転速度と成功体験 - jotunの頭の中 80%の確率で成功する方法を「万全」と考えるか「頼りない」と考えるか?複数の方法を比較する場合には、成功確率と報酬の予測値から期待値を算出すればいいわけだけど、失敗の確率をどのように評…

標準年齢の解釈の仕方について

「何歳までに○○した方がいい」とか「何歳になったら○○は諦めた方がいい」とか、そういうものに関して。人間の脳の作りは類似しているので、他人がある年齢で行ったことは自分にも適切な時期である可能性はあるし、(企業の採用などで)他者を評価する基準と…

行動の閾値と行動選択の合理性

twitterより。人間が常に「一番やるべきこと」を理解して行動できるかというとそんなことはなくて、思いついたもの(あるいは視界に入ったもの)のうち、閾値を越えたものを実行・獲得するという感じでしょうな。閾値が低ければ「何でもやる」し、しばしば「…

欲求の強さとは?

「欲求が喚起される時間」も強さの一面かもしれないが、時間あたりの欲求の苛烈さにも個人差はある気がする。(同一人物でも対象や時期によって苛烈さは異なる)これはどのような形で定義されうるか? 行動学的な手法で「定量」するとしたら、その欲求を充足…

追求と妥協の境界

ある分野において、そこそこの地位を占めていたとする。さらに上を目指すことも可能だが、相応の労力が必要となる。より高みを目指すか、現状で妥協するかはどのようにして決まるか? 単純に考えれば、上の地位につくことで得られるもの(現状との差)と上の…