2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

迷った時の指針

複数の選択肢がある場合、大雑把に各選択後の成果の期待値を見積もることができれば、判断にさほど困らない。しかし実際は期待値を見積もるのが困難な場合が多い。また大雑把に見積もることができたとしても、同程度の選択肢が複数ある場合もある。そういっ…

連想、抑制、整合

ある行動を想起した場合に、それを踏み止まるかどうか?行動の結果、何か好ましいものが得られるから起こすわけで、この行動が引き起こす結果について知見が乏しければ行動をとりあえず起こしてみるだろう。しかし、過去の経験から「この行動を起こすと○○(…

行動の評価の帰趨

よかれと思ってやったことが周囲に思わぬ悪影響を及ぼすことがある。であれば、余計な行動は起こさないのが賢明なのか? 子供の時にどういう人生を夢想するか分からないが、実際の人生は圧倒的に「何もない」。行動を起こすことで却って周囲に害を与えるかも…

白か黒かという議論の無意味さ

二分法では現実の問題に対処できない、という当たり前の結論なのだけど。しばしば「○○なので白だ」「いや、××なので黒だ」という議論がなされるが、何故「○○という条件下では白だ」「××という条件下では黒だ」という条件を限定した折衷案に辿り着かないのか…

傲慢さについて

twitterより。一部の人間にちやほやされ、それに満足して他の人間に対しては無作法に振る舞う人間がいたら「傲慢だ」と罵られるだろうが、「現状(一部の人間に承認されている)に満足していても行動を制限すべき」と考え始めると、行きつく先は神経症だよね…

他者の反応と行動の制限

基本的に他人が嫌な顔をする、あるいは苦言を呈さない限り、自由に振る舞えばいいと思う。しかし人間は「気を遣って」放任してくれる場合もあるし、ある時突然「見放す」場合もある。ゆえにメタな判断で行動を制限することが求められる可能性もある。 …結論…

目標達成の可否による必要条件の認識

例えばテストで満点を狙うとして、どの程度勉強すべきか?とりあえず一定量の勉強をしてみて、満点が取れたらこれで十分(もっと少なくてもいいかもしれない)と考えるだろうし、満点が取れなかったらこれでは不十分と考えるだろう。試行を繰り返すうちに、…

差異とか変動とか

例えば一定の収入を得ていたとしてそれに満足するかどうか?食べるのに困らないから十分だ、とか、狭い部屋にしか住めないから不十分だ、といった絶対的な評価も可能だとは思う。しかし実際は「弟より少ないから不満だ」とか「転職前より増えたから満足だ」…

努力を伴うことの意義

同じ報酬を得る場合、何もせずに得ることと、何らかの努力をして得ること、どちらがよいか?単純に考えれば何もせずに得られる方がよい。強化学習の枠組みでも、基本的に「報酬−労力」の値を用いて行動の強化が為される。 しかし長期的に考えると、努力をせ…

欲求が充足されないと目標が高くなる理由

例えばなかなか結婚できない人の理想が高くなる、みたいな話。似たような現象として「欲求充足されないと細かいことに拘る」もある。目標が高くなるにしろ、細かいことに拘るにしろ、限度が過ぎると行動の枷となるので様々な問題を生じる。なぜこのようなこ…

思考の連続性とか欲求充足の対象の好ましさとか

他人と共有できない趣味に没頭することでも満足感を得ることはできるが、その後虚しさを感じることもある。「現実と関係の強いものでの欲求の充足(例えば二次元の恋人ではなく現実の恋人)」が重要なのは、この後の思考との連続性が問題になるからだと思う。

欲求充足の平均値と行動力

常にある程度欲求が充足されていると、それ以上労力を割いて(行動を起こして)欲求の充足を求めない、という面もあると思うのだが、行動を起こすかどうかを「普段の欲求充足の平均値が満たされるかどうか」で決める場合もある気がする。例えば「留学するか…

好不調の波と、満たすべき条件の見極め

苦しい状況からいくらか楽な状況に変化すると、その「楽な状況」が客観的にはそこまで「楽」でなかったとしても、精神的にはかなり楽になる。逆に楽な状況から少し苦しい状況に変化すると、その「苦しい状況」が客観的にはそこまで「苦しく」なかったとして…

出る前に打つ

「出る杭は打たれる」というが、事前に出ないように打ちのめしておくことも可能である。その方法は、「知らないルールからの逸脱を強く責める」というもの。 知らないルールに反して強く責められた場合、その後は責められないように、未知のルールを必死で探…

ロマンティシズムと合理性

〈関連エントリ〉ロマンティシズムと行動力は並立しない(※ただしイケメンを除く) - jotunの頭の中 例えば大学のサークルに加入する場合などに、ある種のロマンティシズムに基づいて加入するケースと、合理性に基づいて加入するケースが考えられる。ロマン…

ロマンティシズムと行動力は並立しない(※ただしイケメンを除く)

要するに安直なロマンティストは「物語の主要人物はイケメン(美女)でなければならない」と考えるので、自分がイケメン(美女)でない場合には物語への参加に消極的になってしまうという。こうなると内に籠って満足に行動が起こせなくなるので、イケメンで…

強化学習の生理的機構

すでにかなり有名な話だが、生理的な基盤について突っ込んだ解説は少ない。元になった実験はSchultzのサルの電気生理実験で、彼自身理論家と組んでいくつかモデルも作製している。ただ生理的な基盤についてそこまで深く検討してはいない。 おそらく一番詳細…

「都会人は創作者になれない」を強化学習的に考えてみる

どこかの作家の言葉だが、一理あると思うので、深く考えてみることにあうる。 「創作」は報酬価値が高いが、そこにいたるまでの道のりは長い。何度か「創作」らしきことをやって創作の楽しさを覚えたとしても、完成までの道のりが長いので、「創作の第一歩」…

アンカーリングが働く機構

例えば、あるものの値段が安いか高いかを判断する場合に、「他のものと比較」するが、そもそも「他のものとの比較」が絶対的な適正価格の見積もりに寄与するわけではない。にも拘わらずそれを頼りに判断しようとするのは何故か? まぁそういった比較をしなく…

なぜ選択を分散させるのか

下記↓のような実験結果が生じる理由は何か?大学生にゼミの休憩時間に食べるおやつを選ばせる。一群に3週間分(3回分)選ばせると違う種類のものを1つずつ選ぶことが多い。もう一群には毎週ゼミの時に1つずつ選ばせるが、そうすると同じものを選ぶことが…

経験と記憶

基本的に好ましい経験は好ましい記憶として残り、再度その経験をしようという動機となる。しかし「経験の好ましさ」がそのまま「記憶の好ましさ」になるとは限らない。例えば、「苦労も幸福感も大きかった経験」は、時間を経れば幸福感の強さが強調されやす…

要素への分割や細かい判断基準の設定がストレスになる理由

基本的に合理的な判断は細かい要素に還元して初めて実現されると思うのだが、とかくそういった思考は疎まれる。これは何故か? 前回のエントリで「完全な排除は好ましい刺激を得る機会を減らす」と述べたが、それでも少しでも不快な要素があると「完全な排除…

完全な排除と限定的受容

例えば、周囲の誰かが許容しがたい行動を取ったとする。「許容しがたい」のは、何かしら自分にとって重要な要素があって、それを守りたいからだろう。それを守る前提で考えると、その人間との関係を一切断つか、その行動を起こさないような条件下でのみ付き…

合理的な判断に必要な学習

例えば特定の状況下で選択肢AとBがあり、より有効な方を選ぶとする。人工知能であれば単純に両者の価値を比較して高い方を選ぶのだろうが、人間の脳が同じ仕組みを採用しているとは思えない。 基本的に「想起された選択肢の価値」と「別の選択肢の価値×関連…

適度な探索を行う機構

外部には無限に情報があるわけで、そこから必要な情報を引き出すのはなかなか難しい。まずは効率よく外部の新規な情報を得ることが重要である。一度学習したものに対して、それ以降も注意を払うのは情報獲得の観点では無駄なので、常に予測したものとの差分…

興奮のループと行動の持続

脳内にはいたるところにループ構造が存在する。皮質→線条体(側坐核)→(腹側)淡蒼球→視床→皮質のループは、運動や報酬獲得行動の発現に重要である。

事物への関心と獲得行動の発現

「獲得」することで、その対象へのアクセス頻度が上がるのは間違いないのだが。関心が生じてから獲得行動が起こるまでの機構について詳細に検討してみる。 対象が「美しい美術品」であれば、視覚刺激そのものが欲求を充足することになる。

支配とか服属とか挨拶とかマナーとか

「他者を支配したい」という欲求の正体は何か?「支配」することで実利を得たい(金銭なり物品なり労働力なりを提供させたい)というのもあるだろうが、「言うことを聞かせたい」というのが一番根源的な欲求ではないか? では「言うことを聞かせる」ことにど…

満足感の正体について

満足感が高まるケースとして、与えられる刺激が強くなる刺激の持続時間が長くなる刺激獲得の条件が(満たせる範囲で)厳しくなる適度な予測不可能性が存在する 等が考えられる。 緊張と弛緩拡散と集中

課題の難易度と満足感について

基本的に難しい課題を達成したときほど満足感が大きいがこれは何故か?「他者から評価が得やすい」という理由もあるだろうが、それだけではないだろう。 以前、満足感の生じる機構について、意識の集中と刺激の獲得だと述べたが、かなり大雑把な表現である。…