追求と妥協の境界

ある分野において、そこそこの地位を占めていたとする。

さらに上を目指すことも可能だが、相応の労力が必要となる。

より高みを目指すか、現状で妥協するかはどのようにして決まるか?


単純に考えれば、上の地位につくことで得られるもの(現状との差)と上の地位につくのに必要な労力の比較だが。

おそらくそれだけではなくて、「上の地位」への固執の頻度と一回当たりの時間で決まるのだと思う。

「上の地位を目指す」という意図は半ばランダムに生じ、労力や状況の困難さに応じた確率で成功する。

つまり意図する回数が増えれば、「いつのまにか」上の地位につく確率が上がるわけだが、そのためにはそういう「上の地位」を欲する時間が長くなくてはならない。


「意図がランダムで生じる」という解釈に違和感があるのであれば、「欲求が閾値を越える」という解釈はどうだろう?

閾値は必要な労力等によって決まり、そこを超える欲求が生じたら行動が発現する。

ただし、「欲求」には波があり、長時間その欲求が喚起されていた方が(欲求の強さの揺らぎにより)閾値を越える確率が高くなる。