salienceの適切な処理

例えば、親の言動は子供にとって大きな影響力を持つ。

それは生得的な面もあるだろうし、学習による面もあるだろう。

いずれにせよ、10代の子供が親の意向に背くのはなかなか難しい。


一人暮らしを始めるとか、自分で生活費を稼ぐとか、親との距離を保つようになれば、親の影響力は小さくなるかもしれない。(単純に会話する機会が少なくなる面もあるが、一回の言動の影響力を考えた場合でも)

あるいは、年を取れば全般的に感受性が弱まるので、親に限らず他人の影響力が小さくなるのかもしれない。

それ以外の方法で影響力を小さくする方法はないだろうか?


個別の事案について理論武装することで、影響力のある人間に対抗することは不可能ではないだろう。

それは必ずしも「論破する」という形である必要はなくて、相手の言動の弱さや、相手が持っているバイアスなどを知ることで、相手の言動を「聞き流す」ことが容易になる。

ただ、影響力の小さい相手であれば、小さい理由で「聞き流せる」のに対し、影響力の強い相手の場合には、かなり強力な理由が必要になる。

「影響力」は、しばしば「その人間に従う」力となるので、それに抗し切るにはそれより大きい逆方向の力が必要である。