欲しがり続けることと、一度で満足すること

何か好ましいものを手に入れても、それを失うことが恐怖になるなら、全体としてよいことなのか分からない。

行動の場合も同様で、ある行動で報酬を得たとしても、その行動が強迫的になってしまうのなら、あまり好ましいとは言えない。

何かを望んでそれを手に入れた時、一度の獲得で満足できる人間と、そうでない人間の違いはなんだろうか?


「最初に欲したもの」が何であるかによって、区別して考える必要があるのかもしれない。

例えば「地位」を欲したとすると、それは一回の獲得で満足するという類のものではなく、半永久的に下の地位の人間を従えることができるという、持続的な状態を求めたのだとも解釈できるからだ。

当然そういったものを求めたのであれば、一度の獲得で満足することはできず、得たものの持続を望むようになる。