メタ認知と責任割り当て

複数の状況・行動の後に何らかの結果が得られた場合、その結果をどの状況・行動に帰属させるか(≒どの状況・行動を原因として解釈するか)という問題を「責任割り当て問題」という。

人工知能の領域では、基本的に「直前の状況・行動に(大きく)割り当てる」という単純な方式になってしまうし、他にできるとしてもせいぜい「元の状況・行動の価値に比例する形で割り当てる」程度だろう。


仕組みは分からんが、人間はメタな認知によって「どの状況・行動に割り当てるべきか?」という問題について自ら「考える」ことができる。

これは因果関係などを精査して、より原因として尤もらしいものに割り当てるという合理的な側面もあるのだが、もう一つ、(メタな認知によって決められる)「好ましい行動」に(好ましい結果の)責任を割り当てるという戦略もありうる。

例えば、ある大学に受かったとして、実際は運の要素が強かったとしても、それまでの「努力」に結果を帰属させ、それ以降も頻繁に「努力」を行うようにする、といったものである。