限定と満足感の増大

「ここでしか手に入らない」というものを手に入れれば、どこでも手に入るものを手に入れた時よりも満足感は大きくなる。(もの自体の価値が同じであっても)

これはなぜか?

「どこでも手に入る」場合には、欲求の充足法は複数提示され、その時点での入手によって充足される欲求の量が減るという解釈も可能かもしれない。

だが、実感としてはむしろ「限定性」が積極的に満足度を高めていると考えた方がしっくりくる。


人間の神経回路で常に複数の対立概念が想起されており、それらが相互に抑制しあっているとする。

欲求は喚起され、それに対する充足法が複数想起されている場合、何らかの事情によってそのうち一つが消えれば、残った方法を実行する際に得られる満足感は大きくなるのかもしれない。