報酬量の予測と確率の予測

報酬の「期待値」は報酬量×確率(複数パターンある場合はそれらの足し合わせ)で計算するわけだけど、「報酬量」と「確率」の予測精度にはかなり差がある。

一般に「確率」の予測は「報酬量」の予測よりも困難である。

宝くじは、不確実性(ギャンブル性)が報酬感を高めているという解釈もできるが、報酬量(「一等3億円」)が明らかなのに対し、それが当たる確率(極めて低い)は予測にやや手間がかかるので、報酬量(莫大な金額なので、宝くじの購入に対し促進の効果)の情報が強く作用する、という解釈も可能であろう。


また期待値が同じ場合に、「高報酬×低確率」と「低報酬×高確率」のどちらを好むかは、個人の性格によって変わる部分がある。

いわゆる「マキシマイザー」はしばしば前者を選びがちである。

まぁ「確率」の部分が完全に運によるものか、ある程度意志によって改善できるのかにもよるだろうが。


サンクコストバイアスとこの認知の偏り(下そうとしている判断に対し、低確率による抑制的な効果より高報酬による促進的な効果が大きい)が組み合わさると、致命的な場合がある。