2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「鎖自慢」について

「鎖自慢」とは、例えば上司の愚痴をこぼす友人に対して、「うちの上司はもっとひどい」と自慢げに語るようなこと。「自分はより苦境にある」ということを示すことで、暗に自分の有能性をアピールしているという解釈もできないことはないのだが。 人間の性質…

権威主義に関する一考察

権威主義という言葉はやや解釈に幅がある。狭義の権威主義とはズレがあるが、ここでは「効力が明らかなもの」に依存する性向について述べたい。 「効力が明らかなものに依存する」とはどういう意味か。人間の行動の改善には、短期的な目標に向かって改善して…

幼少期の権力

子供同士だと、さしたる根拠がなくても自信満々に評価を下す人間が権力を持つような。ただまぁそれは「共感」が得られることが前提か。根拠がなくても直感に基づいて共感が得られることはありうる。また、ある程度関係が長期間続くと、過去の発言の信頼性や…

欲求の充足の程度と、行動の是非の判断

〈関連エントリ〉知識量・精神的余裕・生活の豊かさと、思考の幅・探索の範囲・懐疑的精神の関係 - jotunの頭の中好不調の波と、満たすべき条件の見極め - jotunの頭の中 行動を起こすか起こさないか、あるいは行動の妥当性についてさらに考えるべきかは、直…

雑多な欲求による、雑多な事物からの機能・要素の顕在

〈関連エントリ〉飽きと機能の抽出と合理性 - jotunの頭の中 上記のエントリで述べたような、「掃除機の機能性」に対する関心がどのようにして生まれるか、もう少し一般的に考えてみる。掃除機には様々なデザインのものがあり、同一ではない。あるデザインの…

飽きと機能の抽出と合理性

例えば特定の掃除機のデザインが非常に好みだったとする。ゆえにその掃除機が壊れても、そのデザインが好きなために、同じ型の商品しか購入しない。まぁ同じものが見つかるならそれでもいいのだが、すでになかなか手に入らなくなっているのに、労力や資金を…

問題の認知と解決策の想起と希望の消滅

問題点に気づかない状態では、「安易な希望」を抱きやすい。例えば、受験生がなかなか勉強に集中できずに、「明日からやれる」「直前になれば本気出せる」と言ってる状態は「安易な希望」を抱いている状態と言える。この場合「問題の認知」は、「今までも集…

関連性と報酬価値の転移

報酬によって直前の手がかり刺激に報酬価値が生じるのは分かりやすいのだが。実際は、因果関係や時間的関係性がなくとも、何らかの関連性があれば、報酬価値は転移しうる。例えば「好きな人からもらったプレゼント」に物品の価値以上の報酬価値が認められる…

目標までの「中間地点」を確立する意義

目標に近付いている、というだけでそれなりの意味はあるのだけど。明確に可視化することで、単純に目標までの道程が近くなった以上の意味が生じるように思う。あるいは「この延長線上に目標がある」ということが、安心感をもたらすのかもしれない。

思考のキャパシティを意識した生き方

部屋に有益な本があればそれを捨てようとは思わないだろうが、仮にそれが「有益(人生にプラス)」だったとしても、費やせる時間や労力や意識が有限であることを考えれば、その本は「必要ない」ものかもしれない。

過去に約束を破っていて、未来への誓いを信じられるか?

他者との関係よりもむしろ、個人の内部での納得の可否に関して。ある程度過去の行動が効いてきそうだが、それはどのような機構によるのか? 実は「誓いの中でそこそこ欲求を充足できる」かどうかが重要かもしれない。それが可能であれば、過去に類似の計画が…

情報が少ないと楽観的な希望を抱きやすい理由

本来、目的の達成に関わる情報が少ない状況は不利なわけだが、そういう状態の方が希望を抱きやすい傾向がある。これは何故か?…というか、付加された情報がどのようにして希望を断ち切るのか? 経験してないことに対して楽観的な見通しを持てるのは、過去の…

判断の洗練の過程

人間の判断は「情報量に応じて精度が上がる」というだけでなく、判断の様式そのものが次第に変化し、それが結果に寄与する。判断が洗練されていく過程について細かく考えてみたい。 まず「情報量に応じた精度の上昇」の範疇なのだが、経験・情報の増加に伴う…

結果に占める意図の割合のグラデーション

例えば「ブラック企業でない企業に就職する」という目的の場合、綿密な調査をすればブラック企業に入る確率を下げることができるだろう。ただ何ら調査を行わなくても運が良ければブラック企業を避けられるし、綿密な調査を行っても不運が重なるとブラック企…

可操作性のグラデーション

例えば、完全にランダムに報酬が与えられる状態と比べると、操作(ボタンを押す等)によって確実に報酬が与えられる状態は、自分の意思が反映されやすいと言えるし、状況の操作可能性が高いとも言える。上記の二つの状況は両極端だが、その中間的な状態も考…

知識量・精神的余裕・生活の豊かさと、思考の幅・探索の範囲・懐疑的精神の関係

基本的に両者には正の相関があるのではないかと。

関心の強さと対立する概念の想起

基本的に関心が強いものほど、それを脅かすものを想起しやすくなるように思う。

行動の限定の手法

子供の行動範囲は概して狭い。基本的にこれは彼らを危険から守る上で好ましいことだと思う。子供の行動範囲が限定されるのは何故だろうか? 単純に考えると、「遠くに面白いものがあることを知らない」からのような気がする。もちろん、それによる部分もある…

軽視・忘却による問題の放置と、合理的判断による問題の棄却

例えば、他人から何かコミュニケーションに関する問題(例えば「声が大きくて不快」)を指摘されて、その改善が困難だとする。その問題を重要視すれば、問題の解決までコミュニケーションを停止する場合もあるわけだが(まぁ上記の例は非常に些細なことなの…

潔癖症に関する一考察

原義の「過度に清潔を求める性質」にしろ、わずかな瑕疵を認めると唾棄する性質にしろ、感受性の強さに基づくものだとは思うんだが、それを克服できるかどうかは感受性の鈍磨というよりも、「目的の達成のためにある程度の不清潔さ(あるいは瑕疵)を受け入…

取るに足らない主張のフィルタリング

現実世界に関する雑多な情報は、瑣末でも役に立つ場合があるが、他人の主義主張の類は大部分役に立たない。圧倒的に多くの「役に立たない主張」を人間はどのように切り捨てているのか? 「自分が過去に考えた主張は捨てる」というのが一つの方法かもしれない…

他者の排除と許容

他者の好ましさに応じて接触頻度を変える、というのは合理的だが、一度不愉快な経験をするとその相手との接触を一切断ってしまう場合がある。これはどのようにして起こるか?またその相手を許容し、再び接触を試みるのに必要なものは何か? そもそも「排除」…

ゲーム理論について

(例えば囚人のジレンマのリーグ戦における)現実のプレイヤーがナッシュ均衡となる選択をしないことを評して「人間は必ずしも合理的な選択をしない」という記述があったのでかなり違和感が。ちなみに複数回試行する場合でも、常に相手に非協力的な態度を取…

主意主義的な秩序がいかにして生じるか?

ルーマンの入門書を読んでふと気になったので。ある集団が一定のルールに従っていた場合、自分もそのルールに従うのは、必ずしも他の成員からの制裁を恐れているからではないだろう。むしろ「自然な行為の流れ」を他者から学び、それを自分の行動の企図にも…

他者からの評価の解釈について

テストの点数なら解釈の余地はあまりないし、他者との比較を行いたいのであれば、平均点やら偏差値やらを参考にすればよい。しかし、「他者からの指摘」をどう解釈すべきかは迷うところである。 例えば「○○君は付き合いが悪いよね」と言われた時に、どのよう…

不確実性と満足感

好ましい刺激であっても、全く同じ刺激を与えられるといずれは飽きてしまう。ゆえに満足感を持続させるには一定の不確実性が不可欠である。 不確実性が求められる理由は「飽き」を回避するためだけだろうか?どうもそれ以外にも「刺激の好ましさ」自体に関わ…

目的と方法が持続するとなぜ幸福か?

〈関連エントリ〉目的および方法の持続と幸福感 - jotunの頭の中 「目的」は基本的に好ましい刺激を与えるものなのであろう。それが「食べ物」や「金銭」といった物の場合には、目的自体がいずれは達成されてしまうが、抽象概念の場合には無限に持続させるこ…

目的および方法の持続と幸福感

永続する目的と、それに寄与する実行可能な方法が常に存在していれば幸福感が持続するのではないかと。 目的が永続するために必要なことは、目的の価値が持続することと、目的が完遂不可能であること。「価値が持続する」ためには、様々な欲求と関連付けるの…

並置、分類、思考の転換

Aという解決策を試みて上手くいかなかった場合に、すぐにBという解決策を試みることができるかどうか?様々な要素が絡んでいると思うが、AとBという解決策が同じカテゴリーに分類されている場合には、A→Bの思考の転換は容易になると思われる。この場合、AとB…

嘘を吐くときは真剣な顔になる?

100%確実というわけではないが「嘘を吐くときは真剣な顔になる」という説はそこそこ当たるように思う。そうなるのは何故か?「信憑性を持たせるために不自然に真剣な顔をしてしまう」という解釈もあるだろうが、私は違うと思う。 「本当のこと」を言う場合は…