情報の価値とインパクトのトレードオフ

twitterより。

逆境を乗り越えて成功した人には、「逆境は乗り越えられる」という話ではなくて、「乗り越えるにはここがポイント」という話をして欲しいですね。(まぁ大概参考にならんのだけどw)

成功した人は基本的に合理的な(≒現実的な)戦略を取ってるんだろうけど、それを明かすと「なんだ、大したことやってないんじゃん」という評価になる場合があるので、話そうとしない人が多いですよね。あるいは自分が拠ってる理念に全てを関連付けて話すとか。どっちもほとんど参考にならないという。

情報としての価値は「成功に至る道筋」にあるけど、インパクトを強めるにはそこはむしろ端折った方がいいので、ある意味トレードオフですね。トレードオフと言っても、「聴衆にインパクトを与えたい人」と「聴衆に有益な情報を与えたい人」に二分されるので、特に迷うことはないんでしょうが。

特に何も考えないでいるとインパクトのある話ばかり頭に残るけど、そういう話は情報としての価値がほとんどないというw

私はむしろ、多くの情報を集めて、そこから現実的な策を考え、それを着実に実行する人に凄みを感じますね。ただそう感じるようになったのは割と最近の話で、大学生くらいの頃は奇抜な人物を礼賛する人間だったわけですがw

まぁ男(という括り方は大雑把だけど)はいい年になってもインパクトに拘る場合が多いですね。「俺は試験前に全く勉強しなかったけど90点取れたぜー!」みたいな厨二的精神性を引き摺ってる人間を結構見かける。

そういう奇抜さがないとやる気が出ない面はあって、それはある程度仕方ないのだけど、せめて「奇抜さを演出するためにどの程度合理性が犠牲になるか」を見積もるだけの冷静さがないと、ろくなことになりませんね。