視野が広がるとか新たな価値の認識とか

十代や二十代はそういうことがしばしば起こる。

問題なのは、それらが既存の価値観と冷静に比較されることが稀で、実態以上に高く評価されてしまうこと。

結果的に既存の価値観で相応の価値を与えられていたものが、おざなりになってしまう。


「既存の価値観で評価できない」という感覚はどのようにして生じて、「新たな価値観の構築」はどのようにしてなされるのか?


まず一定のsalienceは必要だろうし、既知のものとの類似度が低いということも重要。


人間が「好ましいと感じるもの」はかなりの部分が生得的だし、何に対して感じるかは人生の早い時期に固まってしまう。

「既存の価値観」は「好ましいもの」に基づいて、他の事物がどの程度それに貢献するのかを定めたものではないか。


とすると「価値観の再構築」は、新たに出現したものを「好ましいもの」に関連付けられるかどうか、一つずつ検討し直す過程に相当する。