目的の分割について

例えば(幼児などに)「周囲の人に褒めてもらう」という目的があったとする。

万人に褒められるような行動があればいいのだが、必ずしもあるとは限らない。

その場合、例えば「母親に褒めてもらう」という目的と「父親に褒めてもらう」という目的に分割し、それぞれに対して戦略を練るのが適切かもしれない。


そもそも「褒めてもらいたい」という欲求はどのようなものか?

かなり高次の欲求で、経験によって生じるものかもしれない。

ただ幼児の場合は、「他者の笑顔を見る」ことに近いかもしれない。


ちなみに「他者の笑顔を見る」だとやや抽象的だが、内因的な(原初的な)欲求は「他者の笑顔を見る」という抽象的なものなのか、それとも特定の他者(例えば母親)の笑顔を見ることなのか?

おそらく前者であろう。(刷り込みのように、生後の早い段階で特定の他者に最適化する可能性はあるが)

人間の脳に備わっているのは、「顔のパーツを高い感受性で認識する」ことや「各パーツの特定の動きに反応する」といった程度の内容で、特定の他者への反応性が内在しているとは考えづらい。

つまり、人間の欲求(動因)は基本的に抽象的である。