役に立たないアドバイス

人間は他人にアドバイスするのが好きだが、大半は役に立たない。

他人に無用なアドバイスをしないように、また他人の無用なアドバイスを軽く受け流せるように、「役に立たないアドバイス」の要件を整理してみる。


1.状況の違いを考慮していない

「自分はこうして上手くいったからあなたもこうすべき」というアドバイスにありがち。

過度な一般化がなされている場合が多く、自他の置かれた状況の違いを考慮していないことがしばしば。

当然、状況の差異が判断の正否を分ける場合には、この手のアドバイスは役に立たなくなる。


2.未来の判断に生かせない

「あなたはあの時こうすべきだった」というアドバイスにありがち。

もちろん、将来似たような判断に迫られる可能性があるなら有効なんだが、二度と起こらない決断について後から文句を言われても何の役にも立たない。


3.物事の全体像を把握していない

AとB(例えば資格の就職への効果と資格取得の簡単さ)がトレードオフの場合に、Bを失うことを考慮せずに「Aを得るべきだ」とアドバイスするとか。

トレードオフであることを考慮した上で、「(一般に考えられているよりも)Aの重要性は大きい」とアドバイスするのは有効だが、Bについても十分に言及しないと大抵意図は伝わらない。

代替案を出さずにダメ出しばかりするのもこれに近いかな。





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相手に伝わらないアドバイス - jotunの頭の中