捨てる技術

昔そんな感じの本があった気がするが、あまり参考にならなかった気がするので、自分なりの方法を書いてみる。

「明らかに要らないもの」を捨てるのは簡単なので、要るか要らないか迷うものの扱いについて。

前提として、「保持するにはコストがかかる」ので、価値が保持するコストより低ければ(0でなくても)捨てるべき。


1.(機能的に)代替できるものは捨てる

例えば、台所やトイレ、浴槽用の洗剤など。

同じ機能のものが複数あるなら、1つあれば十分。

もちろんそれぞれに独自の機能もある場合が多いが、その機能のためだけに保持する価値があるか考える。


2.(欲求自体を)代替できるものは捨てる

上と似てるんだけど、ちょっとメタなレベルのお話。

例えば美術品の場合。

特定の画家の特定の作品は確かに唯一無二かもしれないが、同じような満足感をその画家の別の作品や別の画家の作品で得ることができるなら、必ずしも必要ではないはず。

そもそも「美的感覚」など満たさなくても生きていける。

(ただ逆に考えると、常に高次の欲求の充足を考えている人間は、整理が難しい)

あとまぁ家に趣味品が少なければ、その分新たな価値を見出す機会も多いだろうし。

年を取ると細かい差異に拘らなくなって、似たようなものであればよくなるってのもある。

(ただ逆に「目が肥えて細かい差異が気になる」というケースもw)


3.再取得可能なら一度捨てる手も

例えば多少参考になったので、読み返す機会があるかもしれない新書など。

そういうものを取っておいても余裕のある人間はいいのだが、読書家なのに部屋が狭かったりすると、保持しておくのは困難。

それに「読み返す」可能性がそれほど高くないなら、保持し続けるのはコスト高。

再び出費が必要になるとしても、一度捨てて必要があれば買い直す、という方法が一番合理的な場合もある。


4.判断の先送りはコスト高だと認識する

捨てられない理由の一つは「判断に困る」ものを捨てるかどうか先延ばししてしまうことだろう。

決断するにはそれなりの気力が必要だし。

だが「先延ばし」しただけで一定のコスト(再び決断するまで保持しておくコスト)がかかるし、再びそれを捨てると思い至らず、すっと放置される場合もあるので、相応のリスクのある選択だということは認識すべきかと。