母親が息子をスポイルするパターン

「スポイル」とは「甘やかす、ダメにする」という意味ですね。
ここでは両方の日本語訳の意味で使っています。


「母親と息子の関係が濃密だと、息子が独立できない」とか、「息子の健全な成長には父親の関与が重要」という認識は割と一般的だと思うのですが、もう少し突っ込んだ解釈をしてみようと思いまして。
一番極端なケースはいわゆる「マザコン青年」になってしまうことだと思うのですが、そこまで露骨でなくても息子の成長に悪影響を及ぼす可能性はあると思います。


人間関係を維持する戦略

打算的な解釈になってしまいますが、良好な人間関係を維持するためには、「相手にとって有益なものをもたらすこと」と「相手に害を与えないこと」が重要ですよね。

実際は益が大きければ多少害があっても受け入れられる場合はありますし、益が小さくても害がほとんどなければ受け入れられるかもしれません。


ただ「大きな益をもたらす」ことと「害を最小にする」ことを同時に達成するのは難しい。

なぜなら「大きな益をもたらす」ためには相手に深く関与する必要がありますが、それは不快な思いをさせる確率を上げるからです。

また、「害を最小にする」には常に相手の状態に気を配る必要がありますが、そういう所に神経を遣っていると「大きな益をもたらす」アイディアはなかなか生まれてきません。

そんなわけで、どちらの戦略をメインにするか、選ぶ必要があります。


男女の性質の違い

男性と女性にそこまで大きな能力的違いはないと思いますが、両者の平均同士を比較すれば、ある程度得意不得意は見えてくると思います。

上記の「大きな益をもたらす」と「害を最小にする」で言えば、大雑把な傾向としては男性が得意なのは前者で、女性が得意なのは後者かと。


息子をダメにする母親の教育

んで、親は基本的に自分の役に立った習慣や、自分の持っている価値観を子供に教えるわけですが、母親は息子に対しても「害を最小にする」ことの重要性を説いてしまいがちです。

具体的には「上品に振舞え」「世間から後ろ指さされるようなことはするな」等々。

もちろんそれらは間違っているわけではない。それができるに越したことはないでしょう。

ただ男性の場合、それらを母親と同じように身につけるのは困難ですし、無理やり教え込まれると至上命令のように感じてしまい、他のことに意識がいかなくなるものです。

ゆえに本来得意であるはずの「大きな益を与える」(積極的に他者に関与する、リスクを伴ってリターンの大きな行動に出る)ことができなくなってしまう。



その他の母親の「弊害」

さらに、おそらく男性の方が「追い詰められないとやる気が出ない」傾向が強いと思うのですが、母親はそういう傾向が男性より弱いからか、あるいはつい甘やかしてしまうからか、子供(息子)に手厚い支援をしてしまいがちです。

結果的に息子は「追い詰められた」状態にならないため、いつまで経ってもやる気が出ないという危険性が。


父親が示すべきこと

一番重要なことは、「多少人に迷惑かけてでも、やるべきことをやれ」と諭すことかと。


ちとここでは書き足りない部分もあるんですが、長くなってしまうので、そちらは別のエントリで。