未経験の「恩恵」を見切ることが難しい理由

例えば二つの選択肢を比較するとする。

どちらも過去に選択した経験があれば、どちらが有利か正確に予測できるし、状況の変化に応じて選択を変えることもできる。

しかし、そこに未経験の選択肢が含まれていると、選択は困難になる。

具体的には、「就職か大学院進学か」とか「一年留年して留学するか否か」といったケース。


まぁ単純に、未経験なので各選択肢の価値が見積もれない、という面もあるのだが、おおよそ選ぶ選択肢が決まったとしても、選ばなかった(利益のある)選択肢から意識を逸らすことが困難なように思う。



そもそも未経験なのになぜ有望な選択肢だと考えるのか?という問題がある。



仮に何もかも満たされた人間と、現在の生活に不満だらけの人間がいたとして、目の前の選択肢に関する知識・経験は同程度に乏しかったとする。

その場合、二者はどのように未知の選択肢を評価するのか?

満たされた人間は未知の選択に関しても楽観的な評価をする気もするが、満たされない人間の方が抱えてる様々な欲求を目の前の選択肢と強引に絡めて、非現実的な成果を期待する可能性もある。