資金の多寡と物の惜しさ

仮に不要な物を(1万円くらいで)買ってしまったとする。

その「不要な物」は嵩張るので、ずっと置いておくのは得策でない。

ちなみにその「物」は量産品で、再び必要になれば購入できるものとする。


上記のような状況で、資産が数億円ある人間ならおそらく捨てるだろう。

しかし年収200-300百万の人間なら「1万円の買い物」はそれなりに重要なので、どうにかして活用することを考えるかもしれない。


実用品なら「要・不要」が判断しやすいが、嗜好品だとその判断が難しくなる。

基本的に代替可能性は高くなるので、資金の自由度が低いほど今手元にあるもので満足しようとする。


世の中にあるものを全て手に入れられるわけではないから、手元にあるもので満足しようとするのは合理的だが、視野を広げることではるかによいものが手に入る可能性もある。



「不要な物を買ってしまったこと」は、まさにサンクコストであろう。

そういう意味では資金の多寡によらず、捨てるのが合理的かもしれない。

「不要な物」に費やしてしまった金は基本的に戻ってこないので、それが今でも「1万円」と交換可能であるように考えるのは不合理である。