2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧
他人を評価する際はどちらかというと加点方式の場合が多いように思う。もちろん減点する場合もあるだろうが、世の圧倒的に多くの人に対して人間は「無関心」なので、とにかく印象に残るかどうかが相手とのその後の関係の進展に重要である。 しかし「自分が他…
極論で考えることで執着を断ち切れることがある。 例えば、「自分はこうしたいが、相手は自分にこういうイメージを持ってるかもしれないので、落胆されるかもしれない」などと考えて、行動が起こせない場合。こんな時に「相手のイメージに合わせようなどと考…
個々の機能を満たすものを別個に買えば安くあがるのに、全てを兼ね備えたものを買おうとすると高くつくということはしばしば起こる。人はなぜ、一つの物で複数の機能を実現しようとするのか? 判断のコストが軽減されるという面はあるだろう。プリンターとコ…
ある方法を実行していて上手くいかない場合、次に考えるのが望ましいのは「目的が同じだが異なる方法」の実行である。もちろん、目的自体を諦めてもいいのだが、名に意かしら理由があって目的達成を目指したのだろうから、まずは別の方法での達成を試みるの…
「新しいもの」に惹かれるのは直感的に理解できる。「新しいもの」がもたらす様々な刺激はどれも新鮮だろうし、十分な予測ができないので飽きることもなり。 そういうポジティブな理由もあると思うのだが、「既存の好ましい刺激と関連付けられていないので、…
例えば、5万円の服を買うとする。それなりに高額な買い物だが、外見に価値を置く人であれば、必ずしも不合理な買い物ではないだろう。同じような服に10万、20万出す人もいるし、ほとんど主観の問題である。 しかしその後同じ服が3万円で売られていたとしたら…
例えば弟子を取って教育するとする。一人前に育てるにはどのみちかなりの労力がかかるが、弟子の素養によってどれだけの人物に成長するかは大きく異なる。かなり大雑把な仮定だが、「育てるのに掛けた手間(労力)×弟子の素養」で最終的な到達点が決まるとし…
実用品(例えば洗濯機)であれば当然なんだけど、彫像なんかでもそうだよね。それは「一つで十分だろう」という理性的な判断以前に、「すでに持ってる一つを見飽きてるから」だろう。 そういうものを複数買ってしまう人間は、大切に保存するあまり、家で実際…
例えば麻薬のような非合法で依存性の強いものは、仮に一度は捕まらずに試せる保証があったとしても、「経験しない」ことが賢明であろう。「経験して使うべきかどうかを見極める」という従来の戦略は、この場合には有効ではない。なぜなら一度の使用で、その…
複数の報酬のトレードオフが求められる状況は非常に多いし、「将来の報酬と即時の報酬のトレードオフ」も比較的頻繁に生じる。「将来の報酬」はどのくらいの確率で得られるのかがポイントだし、確実に得られるとしても時間割引を受けるのが一般的である。 よ…
何か上手くいかなかったときに、思考を「切り替える」必要性を感じたとしても、必ずしも思い通りにできるわけではない。「切り替える」ために必要なことは何だろうか? 人間の行動が「強化」によって決まるとしたら(もちろん厳密にはそうではないが)、思考…
機械学習では恣意的に「試行」を区切り、試行一回あたりの学習(更新)の程度を決めることができる。しかし現実の世界では「一回の試行」という明確な区切りはないし、仮に区切りを設定したとしても一回ごとの時間はバラバラだし、また一回ごとの「印象の強…
精度の高い予測ができない場合に、どのように判断を下すべきか?予測が粗いなりに自分の行動に伴う未来の状況が確率分布としてイメージできるのであれば、それに従って期待値を計算し、最も有望な選択肢を選ぶべきだろうか?理想的にはそうかもしれないが、…
連続性というと分かりにくいが、例えば部屋の調度を同じ色調で揃えるとか、「統一感」が快い感情に繋がる場合がある。このような心理はどのようにして生じるか? 「統一感」があるということは、ある意味「似たような刺激が与えられ続ける」ということであり…
何か操作を加えることで、事態がよくなることもあれば、悪くなることもある。ゆえに一概に「操作する」ことが善とも悪とも言えない。しかし一部には「操作することは悪」という考え方もあるし、「操作することは善」という考え方もある。「操作」を恣意的に…
例えば何か欲しいものがあるが、それが手に入る基準がよく分からなかったとする。大学受験であれば、偏差値などが参考にはなるが、それでもどれだけ勉強したら通るという確実な基準はない。そういう状況で、例えば基準が不明確だがどうしても目的を達成した…
自分の中で決まり事を作る、ということがある。他者が介在しないので、それを破棄しても誰からも咎められないわけだが、守らないと何となく堕落してしまうような気がするし、無事達成できれば誇らしい気分になる。このような「内なる誓い」が自分の精神に効…
同じような経験を何度もすれば、次第に予測誤差は小さくなり、判断の精度も向上する。 結果が不確実な状況で、何らかの対価を支払うことで、成功確率を高められるとする。例えば、大学受験に臨む際に塾に通う、といった状況である。 客観的には、「塾による…
何か欲しいものがあって、なかなかそれが手に入らなかったとする。そこでどれだけ粘るか、は「執着の強さ」の問題かもしれないが、ハングリーな環境で育った方が粘りやすいという面もあるだろう。
基本的に目標は細切れにして各個撃破すべきで、一体化した目標の達成に拘るあまり(その一部が達成困難になり)全てを諦めるというのは賢明ではない。ただ逆に「一体化していることの利点」もあるのではないか?
単純に考えれば、予測の精度が高いほど、予測に頼る頻度が高くなりそうなものだが。 「予測」にも様々な要素があって、「不安要素の列挙」は一つの要素だと思うが、その能力が高いと何かしら予測をしようという意志を捨ててしまう場合もある。
心理学におけるsalienceの正確な定義は知らないが、「外界からの顕著な刺激」のことだろうし、「顕著」と感じるかどうかはそのものの属性にもよるが、受け手の感受性にもよるし、過去の経験から学習する部分もある。salienceとして認識するための条件は何だ…
人間は自分と他人を比較したり、他人同士を比較したり、物同士を比較したりする。「比較」が成立するには本来「同じカテゴリー」に属することが必要だが、現実において「カテゴリー」の範囲はあいまいである。せいぜい「ある程度の類似性が必要」という結論…
丸山敏雄氏の『万人幸福の栞』には下記のような文句があるそうな。 「狭き門より入れ、滅びいたる門は大きく、その路は広く、これより入るもの多し。命にいたる門は狭く、その道は細く、これを見出すものは少なし」 まぁ似たような格言は他にもあるだろうし…
内田樹氏の言葉を引用。 「決断」というのは私たちの前にまっさらな未来が開けているということではない。むしろ、私たちの過去のふるまいが清算されることなのである。 氏がどういう意図で述べたかは分からないが、「決断によって過去が精算される」という…
基本的に状態の価値は、その後に発生する報酬(−労力)で決定されるのが自然なように思う。しかし実際のところ、その状態に至るまでに大きな労力を割いていれば、(その後得られる報酬が変化しなくても)その状態の価値は主観的に上がるのが普通だし、何らか…
例えば、他人が褒められていると貶したくなったり、貶されていると褒めたくなったりするのは何故か?単純に他者の評価に逆らいたいと言うよりは、自分の中で話題になっている人物への評価がまずあって、他者のその人への評価が自分のものよりも大きく異なる…
オピオイドなどは医学的にも鎮痛効果が認められているので、過剰なストレスに晒された際に、オピオイド放出を伴う報酬を獲得しようとするのは自然だろう。(オピオイドによる「鎮痛」の機構が完全に解明されているわけではないし、「痛み」に関しても厳密な…
複数の行動(要因)の結果、何らかの現象が起きたら、それは結果への寄与に応じて行動(要因)に割り当てるべきだが、他の考え方もある。それは「操作可能」なものに重点的に割り当てるということ。 人間の不安を取り除く方法も基本的には同じだと思う。つま…